京都府産木材認証制度(ウッドマイレージCO2認証制度)-制度創設の趣旨と経緯
京都府では全国各地と同様、戦後に植林されたスギ・ヒノキなどの人工林が急速に伐採期を迎え、森林資源が充実しつつありますが、国内の木材生産体制の合理化の遅れにより、地域材や国産材はその資源の充実に反して使われなくなり、材価が低迷し林業への関心が薄れ、中山間地の過疎化による労働力不足も加わり、放置され荒廃した人工林の急増が大きな社会問題になっています。
このような背景の中で、従来の産業振興政策の切り口だけでは課題が解決出来ないことから、京都府は2002年度に、従来の産業政策の枠を越え、緑豊かな環境を総合的に保全整備するための施策として、緑の公共事業プロジェクトを設置し、具体的な施策をアクションプランとして取りまとめ、現在(1)公共性の高い森林の緊急的な整備(2)森林整備による新たな雇用の創出(3)木質資源の積極的な利活用(4)森林生態系の保全、という4本柱で取組を行っています。ウッドマイレージCO2認証制度も、この中の施策の一つです。
京都府農林水産部林務課を中心に、京都府地球温暖化防止活動推進センターや地元関係事業者、学識者、ウッドマイルズ研究会などによる制度作成ワーキンググループによる準備期間を経て、2004年12月に認証制度が創設され、間伐材製品から試験的に運用を始め、2005年2月16日の京都議定書発効日合にわせて、認証木材の初出荷が行われました。
その後、2005年12月の制度改正により、一般製材品にまで制度を拡大し、2006年2月16日に一般製材品の出荷が行われました。さらに、2006年9月には、ウッドマイレージCO2認証木材を使用した住宅に対して、20万円(1万円/m3)を上限に交付する、環境にやさしい京都の木の家づくり支援事業(緑の交付金)も開始されました。
- 作品名
- 京都府制度(経緯)
- 登録日時
- 2008/02/01(金) 12:10
- 分類
- 近畿